変形性膝関節症
膝の関節の表面は軟骨で覆われています。この軟骨が加齢や肥満などによりすり減って、痛みが生じます。軟骨がすり減った分、膝関節の骨と骨のすき間が狭くなって内側の骨があらわになり、骨のへりに骨棘(こつきょく)と呼ばれるトゲのような突起物ができたり、骨が変形したりします。 また、関節をおおっている関節包(かんせつほう)と呼ばれる繊維膜の内側に炎症が起こるため、黄色味がかった粘り気のある液体が過剰に分泌され、いわゆる「膝に水がたまった」状態になります。初期は膝のこわばりを感じ、進行すると膝の痛みが強くなり、正座や深くしゃがみこむ動作、階段の上り下りなどが困難になります。
症状 | 膝痛 |
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原因 | 半月板損傷、骨折、膝靱帯損傷、関節リウマチ、化膿性関節炎、反復性膝蓋骨脱臼、膝関節特発性骨壊死 |
検査・診断 | レントゲン、CT、MRI |
治療
保存療法(保険診療)
痛みがあまり強くなく、日常生活動作に制限を生じていない場合には、まずは保存療法を行います。
抗炎症薬の使用、運動療法、関節内注射などがあります。
再生医療(自由診療)
保存療法の効果が不十分の場合、再生医療を検討します。
再生医療は痛みを抑える効果や関節機能を改善する作用が期待できます。
手術療法(保険診療)
人工関節全置換術(TKA)、単顆型人工膝関節置換術(UKA)
保存療法や再生医療が無効で、関節の変形が大きい場合には人工膝関節置換術の適応となります。人工関節によって、今までの痛みが緩和され、ひざの動きがよくなることが期待されます。